ひとりごと

愛を教えてくれた人

怒りだす高齢者

うちの母は、
歳をとってから、

人の悪口ばかり、文句ばかり、

全て自分以外の誰かが悪い、
誰かが自分を不幸にしようとしてる、

といった、
なんかねじくれまくった
思考回路になってしまったようです。

わたしは、多感な頃に
母と離れて暮らしていたので、

『優しくて強い(と思っていた)母』と
『大人同士の付き合いができる母』

しか知らないような気がします。

***

日本の高齢者は、
とにかく怒りっぽいという記事を
探してしまいました。

核家族
高齢化
孤独

これらが、
『怒りっぽい』
そんな高齢者を多くしているのかもしれません。

家族だけでは補えない、

たくさんの喜びの下に隠されてしまった、

恐怖と痛み、そして悲しさ

きっと、それらを抱えて、
それでも、歯を食いしばって生きてきた、
そんな、見えない、
そして計り知れない、 混沌とした時代。

戦争を語れる人も、そろそろいなくなります

戦争を経験し
ほぼ全員が、その恐怖を体験し、

ただ、生き続ける。

今の時代だからこそ、
『PTSD』という呼び方で認識される、
そんな心の傷を、

昔は、たくさんの人が
持っていたのかもしれない。

大切な家族が、徴兵されていく
生まれ育った街が、焼け野原になる
空襲警報に怯え、
訳も分からないまま逃げて

怖かったり、悲しんだりする暇もなく、
戦後を乗り越え、
高度経済成長を支え

目まぐるしく変わっていく世の中を、
ゆっくり味わう事もなく、
ただひたすら、

『生きる』

ことに、一生懸命だった。

そんな、彼らが、
自らの最期の時を迎えようとするとき、

今まで、歯を食いしばって
【耐えてきた】

その気持ちが、浮上してもおかしくないと思う。

彼らこそ、
彼らの痛みを抱きしめてくれる、
『お母さん』が必要なんだろう。

可愛がってもらえるように

わたしが小さな頃は、
たくさん躾けられたのですが、

おぼえていることは、
ただただ、

いつも笑ってなさい
ちゃんとあいさつしなさい
おじいちゃんおばあちゃんは大切にしなさい
自分より小さなものには優しくしなさい
いじめられてもいじめたらダメ

と、
今のわたしの基本になる、
そんなことをたくさん教えてもらってきたのです。

母を想う

おかげでわたしは、
たくさん愛してもらえる人間になったし、
たくさんの人を愛せる人間になった。

母の教えは、正しかったし、
その愛で、たくさん抱きしめてもらった、

その幼少期の、ほんとわずかな記憶で、
『わたしは、愛されてきた』
という、成功体験もできた。

いま、母が見つめているものを、
わたしが全て背負うことはしないけど、

彼女の中に発生しているかもしれない、
孤独と
悲しみと
寂しさを、

一緒に見つめることはできる。

遠くから寄り添うだけかもしれないけど、

彼女の人生、
彼女のパワー、

心から尊敬する。

普通の家族ではなかったから、
相当、大変だっただろうし、

(福岡の人にしか分からないけど)
電車賃がもったいないからって、
唐人町から、糸島の雷山まで、

わたしを自転車の後ろに乗せて、
おばあちゃんの病院に通った日々。

わたしがバイクの後ろで寝るのは、

お母さん、
あなたの後ろで散々寝たからですよ。
(笑)

絶対的な、安心感。

たくさん
たくさん愛してくれて、
ありがとう。

未熟なあなたも、承認します。

産んでくれて、ありがとうね。

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